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日食が起こる仕組み

日食が起こる仕組み

日食は新月の時に起こる

日食が起こる説明図
日食の説明図
著書「天体観測の達人(PHP研究所)」より

太陽と地球の間に月がやってきて、月の影の中に地球が入ると日食が起こります。ですから日食が起こるためには、太陽と月と地球が、この順番で一直線に並ぶ必要があります。このとき、月を背後から見る格好になりますから、日食は新月の時にしか起こりません。

 

右の説明図をご覧ください。月は太陽の光を受けて影ができています。この影が地球にかかっており、影に入った地点からは日食が見られます。

新月なら日食とは限らない

先に日食は新月の時に起こると書きました。月は29日半の周期で満ち欠けを繰り返し、この周期で新月がやってきます。そう考えると毎月のように日食が起こるのではないかと思われるかもしれませんが、実際はそうでありません。

 

それは、月の公転軌道面が地球の公転軌道面に対し、5.1度傾いているからです。月が地球の公転軌道面を横切るタイミングでしか日食は起こらないのです。実際に全世界でみると、日食は年に2回から4回ほどの頻度で起こっています。しかし1935年のように、まれに5回起こる年もあります。

食の季節

地球の公転軌道面と月の交点軌道面は5.1度の傾きがあります。ですから、月が地球軌道面を横切るタイミングで新月になると日食になります。地球は太陽のまわりを1年かけて1周しますから、1年に2回ほど地球軌道面を横切り、日食のチャンスとなります。これを食の季節とよんでいます。

 

しかし実際には、1年に2回よりもチャンスは多くめぐってきます。これは、月の公転軌道と地球公転軌道の交点は、月の公転とは逆の方向へ少しずつずれているからです。この周期は6793.5日で、約18.6年です。このため食の季節となる周期は1年よりも短くなっており、346.6201日になります。これを1食年とよんでいます。

日食とは