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日食に種類がある理由

日食に種類がある理由

ひと言で日食といっても、太陽が最も欠けたときの見え方の違いによって皆既日食、金環日食、部分日食の3種類に分かれます。見え方に違いがでるのは、大きく二つの理由があります。

2種類の影

月の本影と半影のところで説明しましたように、月の影は本影と半影の2種類あります。どちらの影に入るかによって日食の種類が分かれます。すなわち、観測地点が本影に入ると皆既日食または金環日食となり、半影に入ると部分日食になります。

太陽と月の見かけの大きさ

太陽の平均視半径(見かけ上の半径)は15’59”.63であるのに対し、月のそれは15’32”.58と似たような値になっています(※)。一方、地球の公転軌道や月の公転軌道は真円でなく、ゆるい楕円軌道を描いています。このため、地球から見た太陽や月の大きさは微妙に変化します。

※ 1’(分)は60分の1度。 1”(秒)は3600分の1度。

 

地球が太陽に近づいた地点では太陽は大きく見え、遠ざかった地点では小さく見えます。この差は3%ほどです。月についても同じで、地球に近づいた地点では大きく見え、遠ざかった地点では小さく見えます。しかし月の場合はこの差が大きくて13%を超えます。

この結果、月が太陽を完全に隠す皆既日食になったり、完全に隠すことができない金環日食になったりします。その最も大きな要因は、月の大きさが大きく変化するためといえるでしょう。

日食とは