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皆既日食はなくなる?

皆既日食はなくなる?

太陽と月の微妙なバランス

現在、月と太陽はそれぞれ大きさと距離が絶妙な関係にあります。月と太陽の直径比と、地球から見た月と太陽との距離の比が近い数値であるため、皆既日食が見られたり、金環日食が見られたりします。つまり、太陽は月の400倍もの大きさがありますが、太陽は月と比べて390倍も離れたところにあるのです。

地球から遠ざかる月

しかし、そのバランスが崩れる日がやってきます。地球は潮の満ち引きによって、地表と海水との間に摩擦が絶えず発生しています。このため、地球の自転は毎年1万分の1秒ずつ遅くなっています。このことが原因で、角運動量保存の法則によって、月は年に3.8cmずつ地球から遠ざかっています。「なんだ、たったの3.8cmか。」と思われるかもしれませんが、100万年経てば38Km。チリも積もればです。

本影が届かなくなる日

ところで地球と月の平均距離は、現在38万4400Kmあります。これよりも2万3410Km月が遠ざかると月の本影が地球へ届かなくなり、皆既日食が起こらなくなると言われています。つまり単純に計算すると、6億年ちょっと先には皆既日食が起こらなくなるのです。まだまだ先といえば先の話ですが。

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