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金環継続時間

金環継続時間

金環継続時間は金環日食がどのくらい継続するかを時間で表したもので、第二接触から第三接触までの時間を指します。一般的には金環継続時間が何分何秒などといい、どのような金環日食であるかを一言で表現することができます。

長く継続する場所

金環継続時間は金環帯の中心線上で最も長くなり、金環帯の端に近づくほど短くなります。その短くなり方は中心線からの距離に比例するわけではありません。つまり、中心線近くではゆっくりと短くなり、端に近づくほど一気に短くなります。

 

次に、金環帯の中心線上に位置する地点同士で比較しましょう。皆既日食の場合は最大食となる地点で継続時間が最も長くなりますが、金環日食の場合は必ずしもそうなるとは限りません。

 

多くの場合で金環継続時間は最大食地点で最も長くなるのですが、少数派として、最大食地点で最も短くなるケースがあります。この場合は、日食の始まりと終わりの地点(金環帯が作る帯の開始と終了地点)で最も長くなります。特に太陽リングが細い場合に、このケースとなることが多いようです。また、金環帯が作る帯の途中で継続時間が最も長くなるケースも、ごく稀に発生します。

リングの太さと金環継続時間

太陽リングが太い場合は太陽と月の視直径差が大きいため、金環継続時間は長くなるように思えます。しかし実際は、必ずしもそうではありません。太陽に対する見かけ上の月の速さも継続時間に影響するからです。

月が太陽に対してゆっくりと動く場合は、たとえ細いリングであっても長く継続します。下の例をご覧ください。金環継続時間は25秒しか違いませんが、太陽リングの太さはずいぶんと違って見えます。上側の日食では日没近くであったため月の影の動きが速く、リングが太い割には下側の日食と比べて、思ったほど長く継続していません。

 

7分27秒間継続
太い太陽リング

 

7分02秒間継続
細い太陽リング
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