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レンズ

レンズ

デジタル一眼レフカメラでは、レンズを交換できるのが大きなメリットです。何を撮影したいかによってレンズを使い分けましょう。

望遠レンズ

望遠レンズとは

望遠レンズ
望遠レンズの写真
撮影者:つるちゃん
二次利用可

ご存知のように、被写体を拡大して撮影する時に使うのが望遠レンズです。標準レンズよりも焦点距離が長いレンズを総称して望遠レンズと呼ぶことが多いですが、明確な定義があるわけではありません。

 

レンズの焦点距離はmmで表されます。焦点距離が長いほど拡大率が大きくなりますが、写し出すことができる範囲は狭くなります。

35mm判フィルムザイズで考えた場合、50mmが標準レンズです。100mmのレンズを使用すると、標準レンズよりも被写体が2倍の大きさに拡大されますが、写角は半分になります。(レンズによって多少異なります。)

太陽本体の撮影は望遠レンズが有効

日食撮影を考えましょう。太陽本体の視直径は角度にして30分。つまり0.5度しかありません。ですから、太陽が欠けた様子をハッキリと写し出すためには、ある程度長い焦点距離の望遠レンズを使った方が見栄えがします。

また、コロナの微細構造や、ダイヤモンドリングのクローズアップ、プロミネンスなどでは、さらに大きく拡大する必要があります。この場合は、より焦点距離の長い超望遠レンズを使用する必要がありますが、これらのレンズは非常に高価です。そこで、天体望遠鏡に接続して撮影するのが有効な手段です。

天体望遠鏡に接続

天体望遠鏡の鏡筒を望遠レンズの代わりにすることができます。天体望遠鏡に接続して日食撮影する場合、カメラのボディを鏡筒の接眼部に接続するためのアダプターが必要になります。これは望遠鏡メーカから提供されています。接眼部の構造はメーカによって微妙に異なるため、必ず鏡筒の製造メーカが提供するものを購入するようにします。当然ながら、カメラのマウントごとにアダプターも異なりますから注意しましょう。

また、焦点距離を伸ばすためにテレコンバータと呼ばれるレンズも販売されています。これを装着することによって、1.4倍や2倍といった固定の倍率に焦点距離を引き伸ばすことができます。これもカメラのマウントごとに異なります。

広角レンズ

広角レンズ
広角レンズの写真
撮影者:つるちゃん
二次利用可

広角レンズとは

広角レンズは標準レンズよりも焦点距離が短いレンズのことですが、こちらも明確な定義はありません。広角レンズを使うと、標準レンズよりも広い範囲を撮影することができます。レンズの焦点距離を示すmmの値が小さくなるほど写角が広くなりますが、被写体の大きさは小さく写ります。

風景や連続撮影は広角レンズで

日食を撮影する方法は太陽を拡大するだけではありません。風景を取り入れた雰囲気のある日食写真や、皆既日食中の日食焼けを写す場合は、広い範囲を収めることができる広角レンズが有利です。また、日食の開始から終了までを等間隔に撮影した連続写真でも広角レンズが活躍します。

 

日食の連続写真
日食を連続で撮影した写真
撮影者:渡部剛さん
撮影日:1992年12月24日 7時20分から10時20分まで5分間隔
場所:神奈川県厚木市
二次利用不可
観察準備