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2014年4月29日

2014年4月29日

南極大陸で金環日食、オーストラリアで部分日食

2014年4月29日は、南極大陸の一部で金環日食が起こります。下の図はNASAより提供される日食図ですが、実際に金環日食を観測するのは難しく、オーストラリアなど南半球の一部地域で部分日食が見られるにとどまります。南極大陸が食の中心ですから、南へ行くほど太陽の欠け方が大きくなります。

 

南極大陸金環日食の日食図

シドニーから見た日食

ここではオーストラリアのシドニーから見た日食の見え方を紹介します。シドニーでは半分強まで太陽が欠けます。しかし日食帯の東端付近に位置することから、太陽が欠けたまま沈む日没帯食となります。下表へシドニーでの日食データを示しておきました。

 

イベント 現地時刻 P V h
日食の始まり 16時14分20秒 232.7 283.5 11.5
食の最大 17時15分28秒 172.1 227.6 -0.4
日の入り 17時17分53秒 167.8 223.4 -0.9
日食の終わり 18時10分45秒 111.2 169.5 -11.6
最大食分 0.516

下の図は、シドニーにおける太陽の欠け方を10分間隔で連続表示したものです。時刻は現地時間でなく、日本時間になっていますから注意してください。

 

最初は太陽の左側から欠け始めます。高度はこの時点で10度少々しかありません。その後、月が次第に太陽の奥へ入り込んでいきます。それとともに見かけ上、太陽の左上方向へ移動していきます。この間太陽は、どんどん地平線へ近づいていきます。

 

1時間ほどして最大食を迎えると、太陽の左上方向が半分ほど欠けた状態になります。しかしその2分後、日没を迎えてそのまま沈んでしまいます。

 

下に示した図のように、日食は西北西の空で見られます。日本など北半球の場合ですと、太陽は時間の経過とともに、左上から右下方向へ動きます。しかし、シドニーは南半球に位置するため、右上から左下方向へ動きますから注意してください。先から書いているように、シドニーでは最大食の直後に太陽が沈んでしまって、日食が終了します。

 

西北西へ沈む太陽

※このページの日食データは「つるちゃんまの日食ソフト」を使って、ΔT=67.2秒で計算しています。

 

日食一覧表
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