2016年3月9日

2016年3月9日は日本全国で小さな部分日食が見られます。

皆既帯が日本列島に平行に走るため、日本全国で同じような欠け方をします。総じて言うと南へ行くほど食分は大きくなりますが、沖縄の那覇でも3分の1ほど欠ける程度です。逆に北海道の札幌まで北上すると食分は0.13で、1割ちょっとしか欠けない小さな部分日食になります。

下の図はNASAより提供される日食図です。これを見るとインドネシア方面で見られる皆既日食に伴うものであることがわかります。日本付近を見ると、食分0.20の青いラインが通っていますので、日本では小さな部分日食であることがわかります。

この日食は食分こそ大きくありませんが、日本全国で最初から最後まで全経過を見ることができます。東京の場合だと第一接触は10時12分で、太陽の右下から欠け始めます。それから約1時間後、11時8分に最大食を迎えます。この頃、太陽の下側からやや左側方向が 4分の1ほど欠けた状態になります。これ以降、太陽は元の姿に戻っていき、12時5分に第四接触を迎えて日食が終了します。

下の図は、札幌、仙台、東京、金沢、大阪、広島、福岡、那覇における最大食時の欠け方を示したものです。最大食の時刻は10時半ごろから11時台前半と各地で異なりますが、東の地域ほど遅くなります。

　最大食の頃は各地とも、太陽の下側が欠けます。太陽が欠ける大きさを表す食分は、那覇が 0.34と最も大きく、太陽視直径の 3分の1ほどが欠けて見えます。大阪では 0.23、東京は 0.26 となっており、およそ 4分の1が欠けます。札幌まで北上すると食分は 0.13 と小さくなります。

都道府県別、県庁所在地における予報を一覧表にまとめました。「つるちゃんの日食ソフト」を使用し、独自に計算した時間です。正確な値と比較すると、全体的に少し早い目に計算されているようです。（30秒ずれたら困る方は、他サイトをご利用ください。）

先に書いたように今回の日食では、インドネシア方面で皆既日食が見られます。NASA・Googleが提供する下図を見ると、皆既帯はスマトラ島のパレンバン、ボルネオ島のパランカラヤやバリクパパン、スラウェシ島、テルナテ島などを通っています。最大食分は1.023、皆既食の継続時間は最大で4分14秒となっています。