1836年5月15日
ベイリービーズを発見
イギリスの天文学者フランシス・ベイリーは、スコットランド南部で1836年5月15日の金環日食を観測しました。このとき、黒い月の縁に「明るいビーズの鎖のように見える光の列」を観測しました。これは後にベイリービーズとよばれるようになったものです。
ベイリービーズは皆既日食や金環日食の始まりと終わり付近で観測できる現象です。月の表面は平らでなく、山や谷があってデコボコしています。このため、月の谷間から太陽の光がいくつも漏れ、光の点が連なって観測されるのがベイリービーズです。
ベイリービーズは太陽と月の見かけの大きさが近い場合によく見られます。特に金環皆既日食では両者の差がほとんどないため、全周にわたって観測できることもあります。また金環日食では、金環帯の中心よりも端に近い方が観測されやすいと言われています。