イネックス周期
イネックス周期の特徴
イネックス周期はサロス周期よりも長期間の食予報として使えます。イネックス周期は358朔望月(=10571.9548日)が30.5食年(=10571.91日)とほぼ同じであることから、10571.9548日(=28年345.17日)ごとに日食が起こるというものです。イネックス周期には次のような特徴があります。
特徴 |
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| 1イネックス周期と30.5食年との差が0.045日しかない。 |
このため2万3千年という長期間にわたって周期性を保つことができる。 | |
| 食年の間隔につく0.5の端数のために位置が昇交点と降交点で入れ替わる。 |
| 近点月の周期と一致していないので地球と月の距離が毎回変化する。 |
そんなわけでイネックス周期の場合は、食の様子が毎回変わってしまうので扱いにくいという欠点があります。イネックス周期があまり知られていないのは、この辺に原因があるのでしょう。
例えば2009年7月22日の皆既日食をあてはめてみると、次回は2038年7月2日になります。しかしこのときは、皆既日食ではなく金環日食になります。