長崎県小値賀町
小値賀町のデータ
住所 | 長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷2376−1 |
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緯度 | 北緯 33゚11' |
経度 | 東経 129゚04' |
標高 | 約 18m |
日食の見え方概要
長崎県小値賀町では、2012年5月21日の日食で金環日食を見ることはできません。
小値賀町の部分日食は6時15分30秒に始まり、太陽の右上側から欠け始めます。このときの太陽高度は10度です。小値賀町は日本の中では南西に位置しているため、他の地域よりも日食の始まりが早くなります。このため太陽高度も10度を切って、観測条件が少し悪くなります。最大食は7時24分18秒で、高度は24度です。食分は0.907ということで、月によって深くえぐられて細くなった太陽のようすを観察できるでしょう。また終了時刻は8時43分30秒で、高度は40度です。この瞬間に太陽の左下側から月が離れてしまい、2時間28分0秒間にわたって続いた日食もこれで終了します。
日食の始まり 6時15分30秒 | 日食の終わり 8時43分30秒 | |
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最大食のようす
最大食となる頃、小値賀町では太陽の右下側が欠けた状態になります。食分は0.907で、近年見られる日食としては、相当大きな欠け方です。
最大食 7時24分18秒 |
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最大食となる前後7分間の見え方
最大食となる前後は、三日月形をした太陽が欠けた方向やその欠け際、金環日食中の太陽リングの形など、太陽のようすが大きく一気に変化します。こういった変化を観察して楽しむのは、大きな日食ならではの醍醐味といえるでしょう。そこで、最大食となる前後7分間にわたって1分単位で、太陽の欠け方を図で示しました。実際にご覧になる際の参考にしていただければと思います。
画像の下には食分を示しておきました。画像が小さいため、金環日食なのに部分日食のように見えたり、部分日食なのに金環日食のように見えることがあります。食分が0.92を超える場合は、画像下に「部分食」または「金環食」のコメントを書いていますので注意してください。
7分前 7時17分18秒 |
6分前 7時18分18秒 |
5分前 7時19分18秒 |
4分前 7時20分18秒 |
3分前 7時21分18秒 |
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食分 0.857 | 0.868 | 0.879 | 0.888 | 0.896 |
2分前 7時22分18秒 |
1分前 7時23分18秒 |
最大食 7時24分18秒 |
1分後 7時25分18秒 |
2分後 7時26分18秒 |
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0.902 | 0.906 | 0.907 | 0.906 | 0.902 |
3分後 7時27分18秒 |
4分後 7時28分18秒 |
5分後 7時29分18秒 |
6分後 7時30分18秒 |
7分後 7時31分18秒 |
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0.896 | 0.888 | 0.879 | 0.869 | 0.859 |
平均月縁による日食データ
皆既日食以外の日食計算で用いられる、一般的な平均月縁を使って計算したデータです。
表に出てくる略号は、Pは位置角、Vは天頂角、hは太陽高度、Aは方位角(北基準、時計回り)を意味します。詳しくは、[用語集]の中にある[日食データで使われる用語]の各ページをお読みください。
データ | 時刻 | P | V | h | A |
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日食の始まり | 6時15分30秒 | 250.9 | 309.2 | 9.9 | 72.3 |
金環日食の始まり | |||||
食の最大 | 7時24分18秒 | 163.6 | 225.5 | 23.9 | 80.7 |
金環日食の終わり | |||||
日食の終わり | 8時43分30秒 | 76.7 | 140.0 | 40.4 | 90.8 |
最大食分 | 0.907 | ||||
本影中心までの距離 | 228Km | ||||
金環継続時間 | |||||
太陽リング真円率 |
日食の経過
2012年5月21日の日食で、小値賀町において太陽がどのように欠けるのか、10分ごとに図で示しました。あわせて画像の下には食分も示しておきました。画像が小さいため、金環日食なのに部分日食のように見えたり、部分日食なのに金環日食のように見えることがあります。食分が0.9を超える場合は、画像下に書かれた「部分食」または「金環食」のコメントに注意してください。また、小値賀町ではどのような経過をたどるのか、20分間隔で解説を加えましたので参考にしてください。
- 6時0分の食分はありません。まだ日食は始まっていません。
- 6時20分の食分は0.07です。太陽はほんのわずか欠けた程度です。肉眼でパッと見ただけでは欠けていることに気づかないかもしれません。
- 6時40分の食分は0.36です。太陽の約4割が欠けています。日食もいよいよこの後からが本番です。
- 7時0分の食分は0.64です。全体の6割くらいまで欠け、太陽からの光量は普段の半分程度にまで減少しています。屋外にいる人は、空が暗くなってきていることに、そろそろ気づき始めます。
- 7時20分の食分は0.89です。全体の9割近くまで欠けています。これほど大きく欠ける日食は、それほど多く起こるものではありません。日食はピークが近づいています。
- 7時24分18秒に最大食を迎えます。食分は0.907で、小値賀町では大きな部分日食が見られます。
- 7時40分の食分は0.76です。太陽は全体の2割ほどしか光っておらず、まだまだ大きく欠けた日食状態が継続しています。しかし、日食はピークを過ぎました。
- 8時0分の食分は0.51です。およそ半分まで太陽が輝きを取り戻してきました。
- 8時20分の食分は0.27です。全体の3割程度が欠けた状態です。
- 8時40分の食分は0.04です。太陽はほんのわずか欠けた程度です。日食も終わりまであとわずかです。
- 9時0分の食分はありません。日食は終了しました。
6時0分 | 6時10分 | 6時20分 | 6時30分 | 6時40分 | 6時50分 |
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食分 0.067 | 0.213 | 0.357 | 0.497 |
7時0分 | 7時10分 | 7時20分 | 7時30分 | 7時40分 | 7時50分 |
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0.635 | 0.768 | 0.885 | 0.872 | 0.756 | 0.633 |
8時0分 | 8時10分 | 8時20分 | 8時30分 | 8時40分 | 8時50分 |
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0.511 | 0.390 | 0.271 | 0.154 | 0.040 |
9時0分 | 9時10分 | 9時20分 | 9時30分 | 9時40分 | 9時50分 |
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太陽が見える位置
下の図をご覧ください。これは、日食の開始/最大食/終了の際に、太陽が見える位置を示したものです。小値賀町で日食が始まる頃、太陽は真東から北の方向へ18度の位置に見えます。高度は10度で、低い場所に見えます。障害物があると見えなくなってしまうかもしれませんので注意しましょう。最大食の頃になると、太陽は真東から北の方向へ9度の位置まで移動します。高度は24度で、比較的低い位置です。日食が終わる頃にはほぼ真東の位置にやってきます。また、高度は40度で、空の中ほどに見えます。日食観察するにはちょうどよい高さでしょう。
日食中に見える星
上の星図は、最大食時にどのような星が見えるか、その概略を示したものです。しかし、空は思ったよりも明るいため、実際に見ることができる星は限られます。太陽の背景にはおうし座があり、太陽のごく近くにすばるの星たちがあるのですが、実際に見ることはできません。
ところで金星は非常に明るくて、当日の明るさは-4.3等です。そして、気になる太陽からの離角は23.4度です。金星としては太陽から離れているとは言いがたい離角ですが、最大食の頃には肉眼で確認することも可能ではないでしょうか。それから金星が見える方角は、北東から東の方向へ18度のところです。高度は8度で、かなり低い方向に見えます。地平線付近まで見渡せるような、見晴らしの良い場所から観察してください。
太陽のすぐ右上には木星があります。明るさは-2.0等ですが、太陽から5.4度しか離れておらず、さすがに肉眼で確認するのは難しいでしょう。木星のすぐ近くに-1.5等で見える水星も同様で、肉眼での観察は難しいと思われます。いずれも太陽から近い場所に見えますから、誤って太陽を直視しないように細心の注意をはらってください。