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975年8月10日

975年8月10日

平安時代に起きた皆既日食

975年8月10日に月の本影が本州に沿って影を落としました。しかも皆既帯の幅が最大で236Kmもあったおかげで、松江、鳥取、岡山、神戸、大阪、京都、名古屋、金沢、長野、横浜、東京、千葉、前橋、宇都宮、水戸といった主要都市で皆既日食が見られました。こんな皆既日食はめったに起こるものではありません。

ところで975年といえば平安時代の中期にあたります。この日の朝方、平安京では3分24秒間の皆既日食となりました。

驚いた朝廷

平安時代の頃、当時はまだ天文学が発達していませんでした。急に太陽が欠けて夜のように暗くなってしまったのですから、さぞかし皆が驚いたことでしょう。その証として皆既日食の驚きが、日本で初めてはっきりと「日本略記」に文章で記述されました。

これによると太陽が全て隠されて周囲はすっかり暗くなり、星も見えたようです。また、日食が起こったことにより死刑囚まで全ての罪人を釈放し、いかに朝廷が大慌てしたかがわかります。

 

西暦975年8月10日の日食
日食一覧表
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