皆既日食とは

皆既日食（total eclipse）は、月によって太陽が全部すっぽりと覆い隠されてしまう現象です。皆既日食が見える地点では月の本影に入っており、太陽の光が届かなくなります。

太陽が地球から遠い位置にいて太陽が小さく見えたり、月が地球に近い位置にいて月が大きく見えることにより、　　（太陽の見かけの大きさ）　＜　（月の見かけの大きさ）　 となることが、皆既日食が起こる条件になります。

皆既日食になると、太陽を取り巻く希薄で高温なコロナやダイヤモンドリングを観測することができます。また、太陽の縁にはプロミネンスが見られることもあります。

月が作る影の位置は、月の公転や地球の自転のために、ドンドンと地球上を移動していきます。皆既日食が見られる範囲は細い帯状の地域となり、皆既帯または皆既日食帯とよばれています。（このサイトでは皆既帯としています。）

皆既帯は非常に狭いものです。ある特定の地点にとどまって、長期間にわたって観測し続けたとしても、皆既日食は一生に一度起これば良い方です。例えば西暦1年から西暦3000年の三千年間に、札幌では15回、東京では7回、大阪では5回、福岡では6回だけしか起こりません。