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1936年6月19日

1936年6月19日

北海道の北東沿岸部で皆既日食

20世紀は日本列島の本土で3回皆既日食が見られました。その1回目が1936年6月に起きた日食です。この日食では北海道北部のオホーツク海に面した海岸線沿いに、皆既帯が並行するように通っており、根室では午後3時23分過ぎから2分間弱だけ皆既日食となりました。わずか2分間の黒い太陽をとらえようと、日本を含めて7ヶ国の学者が北海道に詰めかけました。

 

皆既となった頃は下の絵のように、太陽のすぐ右下に1.5等の火星と-3.9等の金星が接近して斜めに並んで見え、さぞかし美しかったことでしょう。実際、女満別の朝日新聞特派員が書いた記事によると、「千切れた(ちぎれた)雲を離れた太陽は真黒に覆面。もう地上には鉛色のにぶい光が降っているだけで、神秘的なコロナの傍らには星が白く輝いて見える。」とのことでした。おそらく太陽コロナの近くで金星が輝いて見えたのでしょう。

 

西暦1936年6月19日 根室から見た日食
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