群馬県館林市
館林市のデータ
住所 | 群馬県館林市城町1−1 |
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緯度 | 北緯 36゚15' |
経度 | 東経 139゚32' |
標高 | 約 26m |
日食の見え方概要
群馬県館林市では、2012年5月21日の日食で金環日食を見ることができます。金環が始まる時間は7時33分15秒、終わる時間は7時37分36秒で、4分21秒間継続します。4分台前半の継続時間が確保されますから、この日食としては好条件といえるでしょう。
館林市の部分日食は6時20分0秒に始まり、太陽の右上側から欠け始めます。このときの太陽高度は20度です。高度がそこそこありますから、地球大気による影響が少なくてすみます。最大食は7時35分26秒で、高度は35度です。食分は0.955で、先にも書きましたように金環日食が見られます。また終了時刻は9時3分21秒で、高度は53度です。この瞬間に太陽の左下側から月が離れてしまい、2時間43分21秒間にわたって続いた日食もこれで終了します。
日食の始まり 6時20分0秒 | 日食の終わり 9時3分21秒 | |
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金環日食のようす
館林市で金環日食が始まる頃、太陽の右側が最も細くなっています。最大食の頃になると最も細くなった部分は右下側へ移動します。そして金環日食が終わる頃には、下側が細い状態になります。時間の経過とともにリングが細くなる方向が次第に変わっていく様子を楽しんでください。金環日食の始まりと終わりには、太陽の環がとぎれとぎれになって数珠玉のように見えるベイリービーズが見られます。こちらも見逃さないようにしましょう。
館林市における太陽リングの真円率は50.4%です。館林市は食の中心線からずれているため、ややいびつで中心のズレた太陽リングとなります。
金環開始 7時33分15秒 | 最大食 7時35分26秒 | 金環終了 7時37分36秒 |
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最大食となる前後7分間の見え方
最大食となる前後は、三日月形をした太陽が欠けた方向やその欠け際、金環日食中の太陽リングの形など、太陽のようすが大きく一気に変化します。こういった変化を観察して楽しむのは、大きな日食ならではの醍醐味といえるでしょう。そこで、最大食となる前後7分間にわたって1分単位で、太陽の欠け方を図で示しました。実際にご覧になる際の参考にしていただければと思います。
画像の下には食分を示しておきました。画像が小さいため、金環日食なのに部分日食のように見えたり、部分日食なのに金環日食のように見えることがあります。食分が0.92を超える場合は、画像下に「部分食」または「金環食」のコメントを書いていますので注意してください。
7分前 7時28分26秒 |
6分前 7時29分26秒 |
5分前 7時30分26秒 |
4分前 7時31分26秒 |
3分前 7時32分26秒 |
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食分 0.884 | 0.896 | 0.908 | 0.920 | 0.931 部分食 |
2分前 7時33分26秒 |
1分前 7時34分26秒 |
最大食 7時35分26秒 |
1分後 7時36分26秒 |
2分後 7時37分26秒 |
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0.942 金環食 | 0.951 金環食 | 0.955 金環食 | 0.951 金環食 | 0.942 金環食 |
3分後 7時38分26秒 |
4分後 7時39分26秒 |
5分後 7時40分26秒 |
6分後 7時41分26秒 |
7分後 7時42分26秒 |
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0.931 部分食 | 0.920 部分食 | 0.909 | 0.897 | 0.886 |
平均月縁による日食データ
皆既日食以外の日食計算で用いられる、一般的な平均月縁を使って計算したデータです。金環日食の場合、月の高い山が太陽リングから突き出てしまって、環が完全につながらないことがあります。特に金環帯の端の地域では、次の項目で示す「大きめの月縁」を使った計算結果を用いた方がよいでしょう。
表に出てくる略号は、Pは位置角、Vは天頂角、hは太陽高度、Aは方位角(北基準、時計回り)を意味します。詳しくは、[用語集]の中にある[日食データで使われる用語]の各ページをお読みください。
データ | 時刻 | P | V | h | A |
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日食の始まり | 6時20分 0秒 | 253.0 | 310.7 | 19.9 | 79.1 |
金環日食の始まり | 7時33分15秒 | 223.6 | 283.0 | 34.6 | 89.2 |
食の最大 | 7時35分26秒 | 163.2 | 222.7 | 35.0 | 89.5 |
金環日食の終わり | 7時37分36秒 | 103.1 | 162.5 | 35.5 | 89.8 |
日食の終わり | 9時 3分21秒 | 74.0 | 130.5 | 52.6 | 104.7 |
最大食分 | 0.955 | ||||
本影中心までの距離 | 55Km | ||||
金環継続時間 | 4分21秒 | ||||
太陽リング真円率 | 50.4% |
大きめの月縁による金環日食データ
平均月縁よりもやや大きめの月縁で独自に計算した金環日食データです。一般的な平均月縁で計算するよりも、少しきつめに時刻計算されますので、特に限界線付近の観測地では、こちらのデータを参照された方がよいでしょう。また、限界線から離れていたり、中心線に近い観測地であっても、月面の凹凸を考慮した精密な計算値に近くなり、こちらのデータを参照された方が良いケースが多くなります。
データ | 時刻 | P | V | h | A |
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金環日食の始まり | 7時33分18秒 | 223.0 | 282.4 | 34.6 | 89.2 |
金環日食の終わり | 7時37分33秒 | 103.6 | 163.1 | 35.5 | 89.8 |
金環継続時間 | 4分15秒 | ||||
太陽リング真円率 | 49.5% |
日食の経過
2012年5月21日の日食で、館林市において太陽がどのように欠けるのか、10分ごとに図で示しました。あわせて画像の下には食分も示しておきました。画像が小さいため、金環日食なのに部分日食のように見えたり、部分日食なのに金環日食のように見えることがあります。食分が0.9を超える場合は、画像下に書かれた「部分食」または「金環食」のコメントに注意してください。また、館林市ではどのような経過をたどるのか、20分間隔で解説を加えましたので参考にしてください。
- 6時20分の食分はありません。まだ日食は始まっていません。
- 6時40分の食分は0.27です。全体の3割程度が欠けた状態です。日食が始まった直後と比べると食が進行し、少し日食らしくなってきました。
- 7時0分の食分は0.53です。直径のおよそ半分が欠けるところまで進行してきました。しかし、空はまだそれほど暗くなっておらず、太陽が欠けていることに気づかない人も多いでしょう。
- 7時20分の食分は0.78です。全体の8割近くまで欠けてきました。空も少し暗くなってきて、明るい金星くらいなら、肉眼でもなんとか見つけられるでしょう。日食はピークが近づいています。
- 7時35分26秒に最大食を迎えます。食分は0.955で、館林市では金環日食が見られます。
- 7時40分の食分は0.91です。太陽の9割ほどが欠けた状態です。大きな日食が引き続き継続しています。しかし、日食はピークを過ぎました。
- 8時0分の食分は0.68です。最大食の頃と比べると、太陽はだいぶ太くなってきました。
- 8時20分の食分は0.46です。およそ半分まで太陽が輝きを取り戻してきました。
- 8時40分の食分は0.24です。太陽直径のおよそ5分の1だけが欠けた状態です。日食も終盤になりました。
- 9時0分の食分は0.03です。太陽はほんのわずか欠けた程度です。日食も終わりまであとわずかです。
- 9時20分の食分はありません。日食は終了しました。
6時0分 | 6時10分 | 6時20分 | 6時30分 | 6時40分 | 6時50分 |
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食分 0.136 | 0.270 | 0.402 |
7時0分 | 7時10分 | 7時20分 | 7時30分 | 7時40分 | 7時50分 |
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0.531 | 0.658 | 0.782 | 0.903 部分食 | 0.914 部分食 | 0.798 |
8時0分 | 8時10分 | 8時20分 | 8時30分 | 8時40分 | 8時50分 |
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0.683 | 0.570 | 0.459 | 0.350 | 0.243 | 0.138 |
9時0分 | 9時10分 | 9時20分 | 9時30分 | 9時40分 | 9時50分 |
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0.034 |
太陽が見える位置
下の図をご覧ください。これは、日食の開始/最大食/終了の際に、太陽が見える位置を示したものです。館林市で日食が始まる頃、太陽は真東から北の方向へ11度の位置に見えます。高度は20度で、比較的低い位置です。最大食の頃になると、太陽はほぼ真東の位置まで移動します。高度は35度で、空の中ほどに見えます。日食観察するにはちょうどよい高さでしょう。日食が終わる頃には真東から南の方向へ15度の位置にやってきます。また、高度は53度で、空の中ほどに見えますが、少し見上げるような高さです。
日食中に見える星
上の星図は、最大食時にどのような星が見えるか、その概略を示したものです。しかし、空は思ったよりも明るいため、実際に見ることができる星は限られます。太陽の背景にはおうし座があり、太陽のごく近くにすばるの星たちがあるのですが、実際に見ることはできません。
ところで金星は非常に明るくて、当日の明るさは-4.3等です。そして、気になる太陽からの離角は23.4度です。金星としては太陽から離れているとは言いがたい離角ですが、最大食の頃には肉眼で確認することも可能ではないでしょうか。それから金星が見える方角は、真東から北の方向へ20度のところです。高度は19度で、比較的低い位置です。
太陽のすぐ右上には木星があります。明るさは-2.0等ですが、太陽から5.4度しか離れておらず、さすがに肉眼で確認するのは難しいでしょう。木星のすぐ近くに-1.5等で見える水星も同様で、肉眼での観察は難しいと思われます。いずれも太陽から近い場所に見えますから、誤って太陽を直視しないように細心の注意をはらってください。